Frist time
教室を隅々まで見渡してみるが、玲菜らしき人物はいない。
仕方ない、次回るか。
「次行くぞ」
「あいよー」
次にたどり着いたのは2組。
2組には静かな人が結構集まっているって話を聞いたことがある。
ガラッと勢いよく教室の戸を開けると、クラスの大半が勉強をしていたらしく、一気に視線が俺たち二人に注がれた。
「「…失礼しましたー」」
二人そろってそろりと教室から抜け出した。
静かだっては聞いていたけど、あれほど居づらいクラスだとは。
はぁーと同時にため息を吐きながら廊下を歩いていると、周りからの視線を感じた。
いつもは教室にこもったり、体育館でバスケしてたりの俺たちが、昼休みに廊下にいるのは確かに珍しい。
…でも、はっきり言って迷惑極まりない。