Frist time
周りの視線のせいか、なんだか疲れがどっと出てきた。
慣れないことはするもんじゃねぇな。
あまり知らない人のクラスに入るのは気分的に良くないから、そろそろ見つけたい。
次は3組だな。
「んじゃ次ー…
あ!」
「どうした?!」
廊下の先の方にたまってる人たちの中には確かに玲菜の姿。
でもあのグループは見た目がかなりチャラい感じ。
どう考えても玲菜の雰囲気に合わない。
「…なぁ、あの中にいるおとなしそうで可愛い子、知ってるか?」
亮に尋ねてみると、一瞬不思議そうな顔をしたが、首を捻りながら考え始めた。
亮はこの通りの社交的な性格だから、知り合いが多く、情報通なんだ。
頭の隅にある記憶を必死に出そうとしているようで、うーんうーんと唸っている。