Frist time
昼休みになると、亮は一緒にご飯を食べている仲のいい奴らに“彼女出来ました報告”をしていた。
その時のみんなの反応が凄まじかった。
「うっそ!まじかよ!」
「まじでお前羨ましいんだけど!」
「はあ?お前昨日までそんな雰囲気出してなかったじゃねえかよ!」
・・・それは俺も同感。
男子は口は悪いけど本気で妬んだりやっかみ言うようなやつもいないから、すぐにどんな子なのかとかどこまで進んでるんだとか、下品な話になっていた。
酷いのが女子の反応で。
亮の話した声が大きいから丸聞こえってのもあるけど、報告を聞いたやつらも大きな声で話すもんだから教室にいた女子に伝わってしまったのだ。
「えー・・・狙ってたのに・・・」
「しょうがないよー。でも、すぐ別れるかもしれないしさ。」
「どんな子かちょっと見てみないと気が済まないんだけど。」
なんで女子ってこんなに自分のものですみたいに勘違いしてんだろ。こわ。
まあ亮はあれでもモテるからな。ショック受ける子は結構いるだろうな。
俺達の周りに女子を含めたギャラリーがたくさん集まってきてうるさくなってきたから俺はこのどんちゃん騒ぎを抜けるためにベランダに出たら先客がいた。
なんだ、ここいたのか。