Frist time




「どうぞ。」


「お邪魔します。」




なんと流れで俺の家に梨華ちゃんが来ることになってしまった。
お互い地元だし、地元は田舎だし、正直公園で話すくらいしか外で出来ることがない。
電車乗ってどこか行ってもよかったんだけど、お互い部活でクタクタだし、ということでより駅から近い俺の家でのんびりすることに。



いやいや、特に何も考えてないけど?考えないだろ。








・・・考えるだろ。


好きな子が自分の部屋にいるとか、一応健全な高校生男子としては悪いけど妄想が働くわけで。


「うち麦茶くらいしかないけど。」


麦茶をテーブルに置くても震えるわけで。

俺、今日、大丈夫かな・・・





「かっこいい部屋だね!」


そう言って梨華ちゃんは笑って見せた。


「ごめんな、何もなくて。漫画とかゲームでよければあるんだけど・・・」


「ほんとにかっこいいと思うよ?
翔くんて、絶対モテるよね。家に来るまでの道ですれ違った女の子みんな、翔くんのこと見てたもん。」



思わぬ言葉に焦る俺。
でも、好きな人にかっこいいって思ってもらえるのって、すごく嬉しい。いつも見られて嫌だなとか思ってたのに我ながら現金だなとは思うけど。



「あたしゲーム好きだからゲームしようよ!」





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