Frist time
メールを開くと、
「ごめんね、今大丈夫?」
という内容だった。
このメールを見た瞬間、俺の中の不安が確証に変わる。
さっきまでの興奮も喜びも全部吹き飛んでいくの感じた。
頭を冷やすために一人、外へ出た。
メールで『大丈夫』とだけ送る。
夜空を見上げると、凄く凄く、綺麗な星が輝いていた。
俺にとって梨華と過ごした日々は、この星のようにキラキラと輝いていて、儚いものだった。
初めて梨華を見た時のこと。
思いを伝えた時のこと。
一緒に映画を見た時のこと。
いろんなことが思い浮かんだ。
思い出を引き裂くように手の中で震える携帯。
ディスプレイに写った文字は、
「ごめん、別れよ」