Frist time


「お前、俺がどんな気持ちでこの決断をしたか分かってねぇだろ!
俺はお前達二人に幸せになってほしいんだよ!

頼むから分かってくれよ…」


宏の顔を見れなくて顔を背けた。
そしてこれだけ一気に捲し立てておいて、今さら冷静になってきた。
なんか…俺、
かなりだせぇよ。
宏に顔向けらんねぇ。

二人をくっつけようとして宏の気持ちも考えないで、勝手にキレて、挙げ句の果てに殴って。
俺、宏に嫌われたかもな。





「…まだ間に合うか?」


後ろで小さく声が聞こえた。

ゆっくり振り返ってみると、宏が真剣な目でこっちを見ていた。



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