傷だらけの愛
ピンポーン

「は~い」


おふくろは玄関に向かった。
いつも同じ時間、毎朝懲りずに俺を迎えに来てくれる奴が一人いる。


「あらおはよう、拓哉くん。入学おめでとう。」

「おはようございます、おば様。裕介はいますか?」

「ちょっと待っててくれるかしら?今呼びに行くから。」


バタバタバタッ


「裕介、拓哉くん迎えに来てるわよ~。」

「うん、知ってる。」


俺は、玄関に向かった。


「よぅ、橘。」

「おぅ、加藤。」

「それじゃあおふくろ、俺先にいってくるわ。」

「いってらっしゃい、裕介。お母さんは後から行くからね~」


バタンッ


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