私の隣の狼さん。
 


「タケね、優子のこと好きなんだよ」

やっぱり!

「私ね、それ今思ってた」

真由ちゃんの耳元に口を寄せて私はこそっと話す。

「お似合いだね、あの二人。
 優子もタケの気持ちに早く気づいてあげればいいのに」

「うん。優子ちゃんって彼氏いるの?」

「今はいないと思う。だから、あの2人くっついちゃえばいいのにね」

「そうだね」

優子ちゃんは、くすくすと笑う私と真由ちゃんを不思議そうに見ていた。

「ていうか、俺よりも亮太の方がエロいぜ?」

そう言ってタケ君が西野君を指差すと、今まで瞳を閉じて寝てた(っぽい?)西野君が突然こちらを向いた。

「俺はそんなんじゃねぇよ!」

「ムキになってるのが怪しいー」

「さすが保健体育」

「保健体育は仕方ねぇだろ、俺も俺で色々大変なんだよ」

「まあね!亮太童貞だもんね!」

「お前は俺の何を知ってるんだよ!」

優子ちゃんがまたゲラゲラと笑い出した。それを見るタケ君は幸せそう。
なんだか私、この人達と出逢えてよかった!
なんて、恥ずかしくて言えないけど……



 
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