私の隣の狼さん。
お店の人の誘導で空いていた席に座る。
優子ちゃんと真由ちゃんはメニューを見てるけど、私の視界にあったのは他のお客さん。
ほとんどが中高生だ。
私は遠い高校に来たから、ここでは今、マンションを借りて一人暮らし。
だけど、会社が近いから私の部屋でお父さんが寝泊まりもしている。
昔住んでいたところは田舎だったから、ファミレスとかなかったし……
「雛乃ー……雛乃?」
なんて考えてたら、真由にメニューで肩をポンポンと叩かれた。
「あっ、ごめん」
「何ぼーっとしてんのよ〜」
続いて優子の言葉。
ほら、メニューと渡されて私は茶色いメニューを開き、ソフトドリンクを注文した。