私の隣の狼さん。
亮太side3
亮太side
坂口達と別れた俺達は、近くにあったファストフード店に入った。
ドカッと4人用の席につくとタケが俺に鞄を寄越せと手を出す。
鞄をタケに預けると、タケは1人分余った席に3人分の鞄をきっちり置いた。
「あー、それでもやっぱ雛乃ちゃん可愛いな」
「だよなー可愛いよなー……ってお前何気に雛乃ちゃん呼びしてんじゃねーよ」
俺はタケを睨む。タケは「お前もそう呼べばいいのに」とぶつぶつ言いながら喫茶店のメニューを開く。
「俺だってそう呼びてーよ、つーか会った時に呼び捨てで呼んでって言われたけど」
「けど?」
「坂口って呼んじゃって、そしたらなんか、それで固定っていうか……」
「なんか恥ずかしい奴だな、お前」
「は?!うるっせーよ!」
タケとの会話の中、「俺、ドリンク取ってくる」とユーキが席を立った。