私の隣の狼さん。
「俺プリクラ嫌いなんだよなー」
「え?なんで?」
「なんか眩しいし、面倒じゃね?」
「そうかな?私は思い出が残せるから好き」
「……なんかまともな理由だな」
「まともって……私がどんな理由言うと思ってたの?」
「人の顔に落書きするのが好きとか言いだすかと」
「そんなそんな滅相もない!」
そう言うと西野君は苦笑いをした。
「やっぱ坂口はそういう奴じゃねぇよな。
俺の周りそういう女ばかりだったから」
「そうなんだ。じゃあ私って結構印象深かったりする?」
「え?」
「西野君の中での人物の存在の中で」
私がそう聞くと、西野君はふいっと向こうを向いて
「……当たり前じゃん」
と呟いた。