私の隣の狼さん。
雛乃side5
雛乃side
あー、今日は楽しかったなぁ!
昨日まで……というか今日の朝まで友達いなかったのに
突然できて、今遊んでたなんて。
すごく楽しかったし、皆いい人だし。
ただ、ユーキ君がなんだかあまり喋ってないなぁ……
私から話しかけなきゃね!
私はマンションの階段を登る。
そして自分の見慣れた503の文字と白い扉。
金色の鍵穴に帰り、ずっと右の手の平にあった鍵をさし込んで回した。
開くドア。
静かな部屋が悲しく思えてきた。
「そうだ、後で優子ちゃんと真由ちゃんにメールしよう」
私の顔はしばらく笑顔だった。
また、皆で、ああやって遊びたいな……
そう思いながら履いていた靴を脱いで、リビングのテレビをつけた。