私の隣の狼さん。
 



同じ高校に入学した友達は、
今までに聞いた事ないくらい驚いていた。

集まったのは俺の中学からの連れの4人。
タケに、優子に、真由に、ユーキ。
そんで俺。この5人でずっと中学過ごしてきたんだ。


「なんでそんなに驚いてんの?」

「だってお前が好きな女いるとかありえねーし」

「はあ?俺だってそりゃ好きな奴できるって」

「でもこんな入学早々、一目惚れか?」

連れの1人であるタケに半笑いでそう聞かれて、俺は黙った。
それから、途中まで書いた座席表を書き進める。
まあ、あれは一目惚れと言うのだろうか……


まっすぐに俺を見つめてきた茶色の瞳。
制服の襟を隠すくらいの茶色い髪。
そんであの性格。



 
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