短編‡よこたわるくうき。
牛乳。
季節は巡って、そろそろ7月も終わり。
そんな頃。
猫にエサを与えることは、すでにアキラの日課になりつつあった。
(毎日あげるわけではないから、日課というのはおかしな言いかただが)
アキラはむこうの住民を「猫越しのお隣さん」と名づけた。
名づけたと言っても、猫越しのお隣さんが男なのか女なのか。
それすらも知らなかったけれど。
あちらがあげていなかったら、アキラがあげる。
アキラがあげていなかったら、あちらがあげる。
そんなかんじで、なんとなく時間が過ぎていた。