僕の存在理由と君の存在価値

秘密。


ガチャ


「‥さみー」



タバコを吸いに外にきた。

優太さんも颯太もタバコは吸うが家の中で吸うのは嫌らしく、さっき飲み終わった缶を持って。





ふと携帯を見ると午前2時。

連絡は入っていない。




「‥みんな泊まんのかし」


ーー学校は行かなくていいか。




ガチャ




「‥あ、やっぱいた」


「一服?」


でも、カレはタバコを持っていない。



「違う、美希がいると思って。」


クシャっと笑う顔が好き。

真っ黒過ぎる髪が好き。
低く何故か響く声が好き。
切れ長で実は眼鏡な瞳が好き。

好きって言われればいい。



「怒られるよ?」


ーーわかってるつもり。


「‥信じてよ、別れる事」


ーー別れないのも、わかってるつもり。


僕が黙っていると、抱き寄せる。

「美希?好きだよ‥」


ーーこの言葉も嘘‥‥でも‥‥


「優太ぁ‥好き‥」


冷たい唇と暖かい唇が結ばれた。
< 12 / 49 >

この作品をシェア

pagetop