僕の存在理由と君の存在価値
秘密。
ガチャ
「‥さみー」
タバコを吸いに外にきた。
優太さんも颯太もタバコは吸うが家の中で吸うのは嫌らしく、さっき飲み終わった缶を持って。
ふと携帯を見ると午前2時。
連絡は入っていない。
「‥みんな泊まんのかし」
ーー学校は行かなくていいか。
ガチャ
「‥あ、やっぱいた」
「一服?」
でも、カレはタバコを持っていない。
「違う、美希がいると思って。」
クシャっと笑う顔が好き。
真っ黒過ぎる髪が好き。
低く何故か響く声が好き。
切れ長で実は眼鏡な瞳が好き。
好きって言われればいい。
「怒られるよ?」
ーーわかってるつもり。
「‥信じてよ、別れる事」
ーー別れないのも、わかってるつもり。
僕が黙っていると、抱き寄せる。
「美希?好きだよ‥」
ーーこの言葉も嘘‥‥でも‥‥
「優太ぁ‥好き‥」
冷たい唇と暖かい唇が結ばれた。