僕の存在理由と君の存在価値
ドアを開けたのは、颯太。
颯太は不思議そうな顔をして、聞いてきた。
「‥‥部屋、来ないの?」
「‥ねー美希、こっち」
いまは布団の中。
あの後結局颯太の部屋に来て、一緒に寝ることにした。
「やだー‥颯太に襲われるし(笑)」
「兄貴の女に手出さねぇから」
僕と優太がそういう関係なのを知っているのは唯一、颯太だけ。
だから颯太には甘えられる。
「それに‥彼氏いるヤツに手出すほど、飢えてないから(笑)」
口角を上げてニヤッと笑う。
いつもの無口で興味なさそうな颯太じゃなくて、僕とふたりの時は沢山喋ってくれてふざける仲。
だからたまに思う、颯太は‥。
「でもさー‥」
寒いこともあるし颯太に近付き、颯太の方を向く。
ギュッ