僕の存在理由と君の存在価値
カランコロン
「でさ、あ‥」
聞き覚えのある声が気になり、後ろを振り向く。
あ‥そゆこと。
「おぅ、リョージ‥‥莉杏と一緒か。」
入ってきたのはリョージと莉杏。
ちょうど10分前に莉杏からメールが来ていたはず、それでリョージといるって‥笑える。
「優太‥あ、あのね‥」
太ももを掻くのは焦りの印だよな、莉杏。
食いかけのオムライスを頬張り、水で飲み込む。
財布から1000円札を抜き机の上に置いておく。
「釣りは次にまわしといて、じゃあ今日は帰るわ」
「あ、あぁ」
店を出る為にドアに向かう。
焦りの隠せない莉杏と、申し訳なさそうなリョージ。
ふたりを通りすぎ、店を出た。
「優太!!!」