十人十恋-じゅうにんとこい-
朝起きて、布団の中で制服に着替えて、朝ごはんとお昼ご飯を作って、ご当地限定の期間限定のモルさん弁当を持っていって、学校に行った。

朝、教室に入ると、白川さんが居た。

ヤバイ…どうやって、話しかけようかな…。

台詞を考えよう。

『コレ、お前が欲しがってた奴』

…何か、僕のキャラじゃないなぁ。

『べ、別に君なんかのために…』

あれ?僕はこんなにツンツンしてないような。

『YOU、受け取っちゃいなYO!』

これも全然、違うし…

「おはよう、黒山くん」

白川さんが声をかけてきた。

チャンスだ…!

「し、白川さん、こ…」

「あぁ、モルさんのお弁当箱?」

「う、うん」

「本当にくれるんだぁ。ありがとう、黒山くん!」

白川さんは満面の笑顔で受け取ってくれた。

わ、渡せて、良かった~…
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