十人十恋-じゅうにんとこい-
-翌日-
結局、眠れなかった…。
もう、朝の九時か…あは、あはははは…
今日はコレ着ていこう…
そういえば、集合時間と場所、聞くの忘れたなぁ…
まあいいや…
僕は、空森公園へ向かった。
「おはよー、黒山くんー」
白川さんが僕に手を振っている。
可愛いな…
って言うか、私服の白川さん、マジ可愛い!
服装が森ガールっぽい。
更にロングスカートとか似合っていて、大人っぽくて…
こんな僕みたいな奴と一緒にいてくれるなんて…白川さんは、なんて優しいんだ…
「ゴメンね、集合する時間と場所、言うの忘れちゃった」
「い、良いよ。こうして会えたんだから大丈夫だよ」
「黒山くん、目にクマが出来てる!大丈夫?!」
「ははは…大丈夫さ…」
僕たちは、モルさんが来るのを待った。
そして、アナウンスが流れる。
「モルさんは、あと五分くらいに来ます」
白川さんは口を少し尖がらせて「五分前も言ってたじゃないの」と言った。
確かに…
十分後、モルさんが登場した。
モルさんが来た理由、それは空森区のリサイクルキャンペーンの呼びかけだった。
環境にも優しいモルさん。
君はなんて、素晴らしいモルモットなんだ。