十人十恋-じゅうにんとこい-
「したって、全部、アンタが持っていくじゃん」
白川さんは、物凄い怒った顔して言った。
「文句を言う前に自分たちは、何かした!?」
「し、したわよ…、でも、黒山は振り向かなかった…っ!」
「だからと言って、私に八つ当たりしないで。男の人たちだって好きな人を選ぶ権利ぐらいあるのよ。それがたまたま、私だっただけのこと」
「“私だった”って、アンタ、いつもそうじゃない」
「確かにそう。アンタ、モテモテだもん」
白川さんは、この後、論破出来ないままでいた。
「だから、体育館倉庫(ここ)に閉じ込めてやる…っ!」
二対一で、白川さんが危ない位置だ。
早く、止めないと。
「おい。やめろよ」
「く、黒山…?いつから、そこに…?」
「君達が紗江ちゃんを体育館倉庫に連れてきてから、ずっと」
「宏一くん…?」
僕は、冷静を保つように心の中で、ずっと命令をしていた。
「紗江ちゃん、行こう。一緒に帰ろう」
「君達も、もう良いだろ?」
僕は紗江ちゃんが逃がれるように、あの二人から去った。
白川さんは、物凄い怒った顔して言った。
「文句を言う前に自分たちは、何かした!?」
「し、したわよ…、でも、黒山は振り向かなかった…っ!」
「だからと言って、私に八つ当たりしないで。男の人たちだって好きな人を選ぶ権利ぐらいあるのよ。それがたまたま、私だっただけのこと」
「“私だった”って、アンタ、いつもそうじゃない」
「確かにそう。アンタ、モテモテだもん」
白川さんは、この後、論破出来ないままでいた。
「だから、体育館倉庫(ここ)に閉じ込めてやる…っ!」
二対一で、白川さんが危ない位置だ。
早く、止めないと。
「おい。やめろよ」
「く、黒山…?いつから、そこに…?」
「君達が紗江ちゃんを体育館倉庫に連れてきてから、ずっと」
「宏一くん…?」
僕は、冷静を保つように心の中で、ずっと命令をしていた。
「紗江ちゃん、行こう。一緒に帰ろう」
「君達も、もう良いだろ?」
僕は紗江ちゃんが逃がれるように、あの二人から去った。