十人十恋-じゅうにんとこい-
中間テスト、二日目。

紗江ちゃんは、元・友達の女子たちと一緒にいなかった。

変わったことと言えば、紗江ちゃんが僕をずっと、見つめるようになったこと。

でも、僕も視線を感じて、紗江ちゃんを見返して笑顔になると、紗江ちゃんは、真っ赤になって、違う方向を見る。

担任の先生が入ってきて、僕達は朝礼を始めた。

「今日のテストの教科は、理科と社会。席は昨日と同じだ。今日はテストの最後の日だからって、安心するなよ~」

と先生は言い残して、教室から立ち去った。

カバンを、各自のロッカーの中にいれて、皆、猛勉強状態。

僕もそうだ。特に、理科が苦手で…

はぁ・・・。

生物とか科学とかわけわかんねーよ…。

理科の先生が来て「席に着け」と先生が言った後、僕たちは、出席番号の順番に座った。

テスト用紙が配われて、「テスト開始」と言われ、問題を解き始めた。





理科のテストが終わり、社会のテストも始まって、終わり、放課後になった。

「テスト大変だったな~」

「俺はもう、全て全滅だな」

「僕も」

さて、お昼ご飯の買出しに行こう。

僕は紗江ちゃんを見ると、紗江ちゃんは驚いた顔して、赤くなって、ソッポを向いた…。

はぁ・・・、紗江ちゃんを諦めきれない、僕は、自分自身に苛立ちを感じた。
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