十人十恋-じゅうにんとこい-
「黒山くん!それ、どこに売っていたの?!それ、ご当地限定で期間限定のモルさん弁当箱じゃない!」

白川さんは僕のお弁当箱に指を指して言った。

「え?あぁ、母さんからもらったんだ」

「良いなぁ~、…他に持ってたりする?」

「ん~、持ってるけど」

白川さんは欲しそうな顔をしていた。

「明日、あげるよ」

「え?!良いの?!だって、ご当地限定で期間限定だよ?」

「うん。まだ、5個ぐらい余ってるし」

「ありがとう、黒山くん!」

そう言って、白川さんは嬉しそうに白川さんの友達がいるのところへ行った。

「良かったじゃん、紗江」

「えへへ」

可愛いなぁ…。白川さん。
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