十人十恋-じゅうにんとこい-

すずめか何かの鳥の鳴き声でアタシは起きた。

日差しがキツイ。

アタシは重たい身体を起こして、支度し始めた。

アタシは鏡に向かって、「よし!」と言って、自分の部屋から出た。

そして、ご飯を食べていたら、ホストマザーが話しかけた。

「もう、大丈夫なの?美月」

「何が?」

「この前のコトで、心が傷ついたでしょ?だから、車でELSに行かなくても大丈夫かしらと思って」

「あ、そういうことか…」

最近、カウンセラーに、『もう大丈夫かも』って言われたし…

「うん。今日は歩いて行ってみる」

とアタシはゆって、食べ終えて、歯を磨いて、学校に行った。

「おはよう、ヤン」

「うん」

「あ、あ、ああのさ、プロムの後、一緒にホテルに泊まらない?」

「…誘ってるの?」

「バ、バカじゃないの?!ホテル代高いから、一緒に同じ部屋に泊まって、割り勘しようかな~って思ったのに!」

やっぱり、いやらしい意味で理解するのか…がっくり。

「もう、良いわよ!タクシーで帰るから!!」

「わかった」

え?!意外とアッサリ返事した…

「でも、タクシーで、帰る必要ないよ。僕の友達が運転してくれるってさ」

「そ、そう…」

はぁ、良かった~…


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