十人十恋-じゅうにんとこい-
そして、自己紹介させられた。

「僕は王陽(ワン・ヤン)です。台湾から来ました」

「わ、私は姫路美月(ヒメジ・ミツキ)です。日本から来ました」

「お二人はどうやって出会ったんですか?」

うわぁ…あの所長さん、ニヤニヤしてるし!!

「どうやって…運命的に出会いました」

「「「「ヒュー!!ヒュー!!」」」」

観客、うっさい!

「ありがとうございました」

と言われて、アタシ達はステージ裏に戻った。

そして、九番のカップルが呼ばれて、そして最後のカップルが呼ばれた。

カップルの紹介が終わると、アタシを含め十組のカップルがステージに呼ばれた。

「さて、審査が終わりました。この十組のカップルから、誰が、クイーンとキングになるのでしょうか?!」

何か緊張するBGMが鳴って、電気が一気に消えた。

「今回のキングとクイーンは…、八番のヤン、ミツキカップルです!おめでとうございます!!」

「あ、ありがとうございます」

ヤンはビックリしたのかな…?放心状態だった。

そして、審査員の頭のカタそうな男の人が、真剣な目で言った。

「かわいいは正義!子供の愛らしさは希少価値だ!」と。

この後、おまわりさん達がそのおじさんを囲んで、おじさんは何処かへ連れて行かれた。

初めてのプロムで、クイーンになっちゃった…v

ベストカップル賞が終わるとバンドの人たちは演奏を始めて、ダンスパーティーみたいなのになった。


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