十人十恋-じゅうにんとこい-
「美月は森海小学校だったんだろ?どうして、その黒山宏一のコト知ってるんだよ」

「みっちゃんが中学二年生の時にその人と友達になって、『男の人から告白されたことある』って言ってたんだって。最近、シープで話したんだけど、宏一って言う人、そのことスッカリ忘れてるみたいよ」

あぁ…俺の黒歴史よ…消えてくれ…

「んで、最近、みっちゃんがアメリカに行ってから、チョコレイ党で、カワイイ女の人といるところ見たんだけど…」

瑛子は上から下まで俺の身体を隅々まで見て、鼻で笑いやがった…っ!!

「ぷっ。私、足長くて良かった~…」

そう言えば、アイツ、中学生の時から、モテてたなぁ…

女の子にはモテてでも断っていたから、『実はゲイ』とか噂があったけど、アイツが『男が好き』でも無さそうだったなぁ…

ハァ…

妹には、舐められるし、黒歴史を掘られるし、柿ピー食べられたし…

もう散々だったな…

ベランダから、隣の家を見ていると、引越し業者の人が居た。

誰か来るのか…?

俺は気にしないで、ゲームをし始めた。

今日は日曜日か…

明日から、学校メンドクセェな…

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