INCOMPLETE A PICTURE BOOK
懐かしいリビングの一角にある、古ぼけたテーブル。
母の大のお気に入りの家具の1つだ。
そこに大量の本が積み重ねてある。
「何あれ」
空に聞けば、
「あれがあなた方にやってもらう仕事です」
………………、は?仕事?
「え?働かなきゃ願いは叶えてくれないの?」
「働かざる者食うべからず。です」
そんな笑顔で言われても……
だから、あんなに、念を押されたのか……
このときの潤は空の確認作業の理由をそう考えていた。
間違いに気が付くのはいつになるやら。