INCOMPLETE A PICTURE BOOK
「んなことはどうでもいいんだよ。さっさと仕事終わらすぞ」
「うぃ」
今度は突っ込んでくれなかった。
ちょっとしょげていると、おじいさんとお婆さんが出てきた。
「……」
「……」
あれだ、なんていうか、和む。
そして潤は2人の姿を見て、これが何の絵本なのか分かった。
「桃太郎だ……」
「は?」
「多分、これは桃太郎の絵本だよ。お爺さんは山へ芝刈りに。お婆さんは川へ洗濯に」
潤の言うとおり、お爺さんは肩から籠を担ぎ、
お婆さんは洗濯物らしき、衣服を持っていた。
そこでようやく緒方もそれだとわかった。