INCOMPLETE A PICTURE BOOK
「でも噂は知ってただろ?あと、イメージ」
潤が知っていたのは父から聞いた噂と、空間のイメージ。
「全部おまえの親父だっけ?の思惑どおりなわけ」
潤にこの説明は難しい。
それを感じとったのか緒方はため息を吐き、少し考えてから言った。
「つまりはだな、イメージができれば、それが力を使ったことになるんだよ」
それをさらに脳内変換。
イメージした世界が、新しい世界を作る。
たぶんそういうこと。
だから、潤のイメージしたままの空間がそこにできた。