リップノイズ

*目を閉じる (1)



彼のアグラをかいた上に座ると私のおなかに彼は手を回した。
太ってるからいやだな。とか想いながら彼の肩に頭をよせる。
顎を上に向けると彼は瞼を伏せていた。


「愛してるよ。」


急に来た優しい言葉。
びっくりして彼の胸から肩を離して向き合おうとしたけど、彼が私の背中に顔をスリスリと寄せた。
春の優しい日差しがさす私のへやで、私は薄着であった。
背中、冷たい。


彼は私の暖かい部屋でさめざめと涙を流していた。




"目を閉じる"

とりあえず彼を支える(20120201)
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