大好きの気持ち
−その日の給食の時間。

「えーマユちゃん可愛いからモテるよー」

「そんなことないー」

あたしは牛乳を片手に
マユちゃんと友達の会話を聞いていた。

「穂波ちゃんもそう思うよねえ」

友達があたしに話を
ふってきた。

うんと言えよと
言わんばかりの顔で
あたしに笑みを向ける。

みんな、マユちゃんに
嫌われたくないんだ。
マユちゃんに嫌われたら
友達いなくなっちゃうかもしれないから。

現に、マユちゃんと同小の子でクラスの女子から
シカトをされている子がいた。

でも、あたしは
何も言えなかった。あたしもみんなと一緒。

1人になるのが
怖かったんだ。
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