HIMAWARI

「ユリアァー。今日も疲れたよぅ」


ボロボロになった紅葉が話しかけてくる。

でも私は舞い上がっていてそれどころではなかった。


「ん？ユリアー！どうしたの？」

「・・・・」

「ユーリーアーッ！！」

「えっ？あ、ううん。何でもないよっ」


自分でも笑ってしまうくらい楽しい声を出していた。


「・・・ユリア、なんかいい事あった？すんごく幸せそうな顔してるよ」

勘が鋭い紅葉は何にでも気付いてしまうらしい。


でも、この気持ちを認めたくない私はとっさに嘘をつく。


「そんなことないよ～。いつもと同じだよ」


「そう・・・？」


紅葉はまだ疑うような目つきで見ていたが、そこは気にしない私。