HIMAWARI


『友達なんか連れてこないで、2人で行こっ!』


そう言おうとした口をつぐむ。


こんな事言えなかった。言いたくても言えなかった。


和希はそこまでして私と2人っきりのなりたくないのだろうか?


・・・そんなに私といたくないのだろうか?


そう思うと、途端に熱くなる目頭。


ウォータープルーフのマスカラをつけてきて本当によかった!

と思った時だった。


ポタッ・・・ポタタ


「・・・っ!?」


気がつく前に私の目からは大粒の涙が溢れていた。


灰色のアスファルトの上にはシミができている。


「今日はここでバイバイねっ!また明日ね、和希」


できるだけ明るい声を出して私は逃げるようにその場を立ち去った。
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