HIMAWARI
ひたすら『可愛い』を連発するチャラ男は強引に私の腕を
グイグイとひっぱていく。
「やっ・・やだ」
抵抗しても無駄だった。
さっき和希にひっぱられた時は平気だったのに。
チャラ男だと気持ち悪くて仕方ない。
触れられた部分からどんどん汚れていくみたいだ。
それに、手首を締め付けるこの感触。
どうしてもあれを思い出してしまう。
「・・・っっ」
額や背中に冷や汗がツーっと垂れていく。
「助けてっ。和希!」
バッと和希の方を振り返り助けを求めた。
だけど、無駄だった。
和希がそこにいなかったのだ。
どうやら私は置いてけぼりをくらってしまったらしい。
「え・・かず・・き?和希っ!!」