HIMAWARI
ヒマワリの笑顔で優しく・・・和希はそう言った。
首を左右に振って私は否定する。
「来てくれただけで充分だよ」
本当はもっと『ありがとう』とか『すごく嬉しい』とか
言いたいけど、涙でつまって出てこない。
感謝の気持ちすら伝えられない私は自分が情けなかった。
ヒュルルル・・・・パーン
豪快な音と共に色とりどりの花火が私達を照らす。
「もうそんな時間か」
驚いた様子で時計を確認する和希。
さっきから顔が赤いのは気のせいだろうか?
「なぁ・・ユリア」
「んっ??何・・・?」
突然名前を呼ばれ、少し肩をビクッとさせる私。