HIMAWARI
そのうちの一人が私の腕をギュッとつかんだ。
途端に背筋がゾクッとする。
「や・・やめてくださいっ」
「おぉ~。困った顔も可愛いなぁ♪」
手を離してはくれない男。
それどころか、力がだんだん強くなっていく。
「イタッ・・・」
「ちょっとこっち来いよ!」
「―っ・・・!!」
『こっち来いよ』
頭の中で何度も繰り返せれるその言葉。
それと同時に、あの時の事がフラッシュバックした。
つかまれた手・・・屋上・・・『こっち来いよ』・・・強い力。
すべてがあれを思い出させる。
怖い・・怖い・・怖い・・―!!