HIMAWARI



みんなの気持ちが温かく感じて涙が出そうだった。


「多分、軽い貧血だよ。熱中症じゃなくてよかったな!」


雪人が優しく微笑んで教えてくれた。

それを聞きながら私はふと思う。


・・・もしかして


「ねぇ、雪人が私を運んでくれたの?」


私の問いにビックリした表情をする雪人。

「いや・・・それは」

「俺が運んだんだよ」


雪人と・・・和希の声が重なる。


私は驚きのあまりポカーンとしてしまった。

だってまさか・・・


「和希だったの!?」

「だったら悪ぃのかよ」


思わず叫んでしまった私に不機嫌そうに言い放つ和希。


「いや、だって・・・重くなかった??」


おそるおそる和希に聞いてみる。

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