HIMAWARI




「―――リアッ!・・・ユリアッ!!」


遠くで誰かが私を呼ぶ声がする。


気持ちよく寝てたのに・・・誰??


「いい加減おきろっ!」

そんな声とパシンという音と共に頭に軽い痛みが降ってくる。


「ん~・・・わかったよぉ」


目を開けるととっくに校長の話は終わっていてみんな帰り始めていた。



「しっかりしてよー。もう下校だよ?」


呆れ顔の紅葉。


・・・そっか。あの声は紅葉だったのか。



「あれ?今日って授業は??」


ポカーンとした様子で聞くと紅葉は「はぁー」とため息をついた。



「あんた、校長の話聞いてた?学校の都合で今日だけ登校。あと1カ月は特別に休みだって言ってたじゃん!しかも授業はナシ!!」



だって私寝てたし・・・。


寝てたら聞こえんし・・・。


そう思っても口には出さない私。
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