HIMAWARI
「いや・・・聞いてませんでした。すんません」
紅葉の迫力に圧倒され、私は小さくなった。
「だいたいユリアは――」
「お~い!ユリア帰ろ」
いよいよお説教が始まる!
と身構えていたときに私に救いの手がさしのべられた。
「うん!帰る~じゃあね紅葉!」
私は走って声の主・・・和希のもとへ向かう。
「ちょっと!まだ話しは終わってなぃ~!!」
うしろで紅葉が何か言ってるけど・・・シカト!
私は紅葉から逃げるように走った。
「おまたせー」
和希のところまで辿り着く。
「おっし。かえるぞ」
笑いながら私の頭を優しくなでる和希。
みるみるうちに私の顔は赤くなっていった。
ドキドキしながら私達は足を進めた・・・――