HIMAWARI
第十章 ヒマワリの涙
場所は変わってここは近所のコンビニ前。
和希と私は壁に寄りかかったまま10分くらい黙っていた。
・・・よしっ、私から言おう。
「あのっ。昨日の事だけど!」
「あの!俺の話聞いてくんない?」
ハモッた。和希と完全にハモッてしまった。
「あ・・・和希が先言って?」
「え、じゃあ俺から言うわ」
私は首を縦に振ると、黙って和希が話し出すのを待つ。
「俺、今でもユリアが好きなんだ。バスで会った時よりずっと前から好きだった。あん時喋れてすげぇ嬉しかった。神様ありがとって思った。でも・・・ユリアにあんな過去があると思わなくて。辛かっただろ?告ったりしてゴメン。思い出させてゴメンな?」
一気にそういうと和希はうつむいてしまった。
和希は何も悪くない。
なのに謝ってくれる彼はすごく温かかった。
はなの奥がツーンとして熱いものが溢れそうになる。
「和希は謝んなくっていいんだよ」