HIMAWARI
第二章 地獄
複雑な気持ちを抱きながら教室へ入る。・・・が
「おっはよーユリア!」
親友の小林紅葉(コバヤシモミジ)の声で考えていた事が吹き飛んだ。
「おはよう紅葉。朝から元気だねぇ」
しみじみとそう言うと私は自分の席に着いた。
すると、すぐに紅葉が駆け寄ってくる。
「ねぇ~なんで和希君とユリアが一緒にいたのぉ~?」
ニヤつきながらそう言う紅葉。
「変な男から助けてもらっただけだよ~」
私が苦笑しながら言うと、紅葉はがっくりと肩を落とした。
「なぁんだ。付き合ってると思ったのに~!」
その言葉にぴくっと反応する私。
「・・・ありえないよ。私、もう人を好きになんない。恋なんてしないもん」
紅葉はハッ!として
「ゴメン!あたし無神経だった」
とあわてて謝ってきた。