恋愛詩人

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―――二人の強く、優しい想いは、ある日いつもの口喧嘩でぶつかり合った。

いつもは軽く、少し子供じみた口喧嘩。

けれど、互いの想いはとても重く、とても激しい口喧嘩。

互いの想いが対を成しているが為に、二人共、何も言えなくなって。


――そしてお互い、ふと気が付いた。

今まで気がつかなかった事。

立場が真逆すぎて、気がつけなかった事。

それは――――

｢アンタがどんな想いだろうが、私の想いは変わらないわよ。…と言うか、尚更変われなくなった。｣

｢ふーん。珍しく意見が一致したな。俺もだ｣

それは―――相手への想い。

生徒会長だからとか、不良だからとか、そんな事はどうでも良かったんだ。

ただ純粋に君を救いたかった。

だから、この想いはしまっておこう。

心の奥底に、しまっておこう。


――貴女を幸せにするまでは。