恋愛詩人
彼・羽柴 悠太は、記憶を取り戻すのを目的として、記憶喪失になる前の学校に、何とか登校しているのだが――――。

私と同じクラスで、しかも同じ班だ。

それなのに…悠太は顔さえ合わせてくれない。

合わせてくれたとしても、それは睨む表情だけ。

最近は、悠太と顔を合わせる事も無くなった。

―――どうすれば、悠太と元の関係に戻れるのだろうか…?

「はぁ…」

そう思い詰めていると、溜め息しか出てこない。

「どーしたのユキぃ?」

後ろから、聞き覚えのある声に私は振り返る。

「雅奈恵…。うん、ちょっと考え事。」

「ふーん…。そうだ!帰りさぁ、ちょっと付き合ってよ」

「え…?」


―――と言うわけで。

帰りに、雅奈恵と一緒にファミレスに寄ることになった。
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