年上彼氏
次の日も店に行った。


また送って欲しくて閉店間際。


『リコちゃん、いっそ、ここに就職したら?』


冷やかす唐津さんに、

『大卒しか採らないって聞いたもん。大学行ってたらここに就職するの、何年後になるやら』



閉店業務が終わっても、ケンジさんはなかなか出てこない。


唐津さんが

『俺が送るよ!』

私の背中を押して店を出ようとした。


『え…』

わざと奥に聞こえるように
『俺はフリーだよ!大歓迎!ケンジはまだ仕事あるから』


『え…』
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