年上彼氏
何も考えずに、呼び鈴を押してしまった。


ドアをあけたのはリコちゃんのお母さん。


『あら、いつかの。…リコは、ちょっと体調悪くて。ま、御上がりください』



リビングに通されて…ソファーに座った。


『あ、実は…リコさんがメガネ壊したって聞いたもんですから…代わりのメガネを。』


『そうでしたか…』


二階に向かって

『リコ〜っ。メガネやさん、来てくださったよ〜』


ドアが開く音と同時に、階段を駆け降りてくる足音。


リコちゃんが降りてきた


すぐにでも抱き締めてあげたかった。


『ケンジさん!』

子猫のように飛んできて、俺の隣に座った。


『リコちゃん…学校行ってないんだって?』


お母さんがそっと席を外した。
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