年上彼氏
『なんで、知ってるの?』


『どうしたの…。心配したんだよ?』


リコちゃんは少し目を潤ませたけど、背筋をしゃんと伸ばして


『明日からは行くつもりだった。』


『俺が…原因?』


『うん。だって、あんな綺麗で大人の彼女見ちゃったら…かなうわけないし。無理だし。二人はラブラブだし。』


一生懸命涙を堪えてる。


つい…抱き締めてしまった。


ダメな俺。


『大人になったら、私がケンジさんの彼女になるつもりだった。それまでは彼女の次でも、キスだけでも頑張れる気がしたの。でも、あんな風に彼女さんとケンジさんみたら…無理だって思ったの』



『なんで、こんな風に抱き締めてくれるの?』


もう…自分の気持ちに嘘は付けない


『リコちゃんが好きだからだよ…一番になってしまったからだよ』


俺の胸の中で…いつまでも泣いていた。


愛しいリコ。
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