魂、いただきます
最初の願い
 机の時計は、いつの間にか夜中の12時を少し回っていた。

 わめいていてもしょーがないので、宮乃はせっかく手にした三つの願いについて考えることにした。

「なににしようかしら」

 その前に、本当になんでも願いがかなうのだろうか。

 もしかして、これは夢で、起きたら現実が待っているだけなのかもしれない。

 夢の中で夢だと疑えるのかは知らないが、とりあえず、古典に乗っとってほっぺたを抓ってみた。

「あ、痛てっ」

 痛かった。

 それじゃあ、現実と前提して、本当に願いがかなうのかだけが問題になった。

 試すのは簡単だ。願いを言えばいい。

 けれど、いざ願いを決めるとなると具体的にどれとどれとどれ、と言うふうにはいかない。
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