魔女な彼女の恋語
「……その、あなた達が持っているバッドは、人を殴る為に使用するものではないのよ?」
野球っていうスポーツをする為のものだって、私でも知ってるのに。
それで人を殴るなんて…!
痛いに決まってるじゃない!
バッドを指差し軽く上に振る。
学生たちの手にしていたバッドは全部真上に浮かせた。
「な…なんだよこれ!!!?」
「てめぇ…何したんだよ!!」
バキャッ!!
「…っ!!」
私の目の前にいた学生に顔を殴られた。
殴られるなんて…何年振りだろう…。
ここ何十年か時計を守ることが使命で、前線には立ってなかったもんね。
けど…衰えてはいないか。