魔女な彼女の恋語
「…イブ……お前、何者なんだ…!?」
よろよろと松希が立ち上がるのが見えた。
松希…!!
彼の体は傷だらけで、たくさん血が滲んでて…。
でも…立ってる。
私を見てる…っ。
よかった…っ!!
「ケガは大丈夫?早く手当てしないと…っ」
「それより俺の質問に答えろ。お前は一体何なんだ!?なんでここがわかった!?なんで俺がボコられるってわかったんだよ!?」
松希の叫びが倉庫内に木霊する。
そうよね…。
松希だって見てしまったんだもの。
とっさに言い訳なんて思いつかなかった。