魔女な彼女の恋語
No.5 未来
翌日。
今日もまた桜が舞うあの公園へと赴く。
松希に会うため…ではなく、任務を果たすため。
松希に会う可能性だって高いけど、どの道ここには毎日来なきゃいけないんだし。
「イブ」
桜の花びらと共に耳に届いた彼の声。
「…来ると思ってた」
振り返ると、傷だらけの松希の姿。
けれど一つ違ったのは。
私を見る瞳が力強くなっていたこと。
「だから待ってたのか?」
来ると思ってたのに。
私はどうしていつまでもここにいたのか…。
それはきっと彼の言うとおり…待っていたからなのかも。
あなたに会えるのを。
これ以上、彼の未来を乱すようなことしたくなかったのに。
私は会うべきではなかったのに。
でも、なぜか勝てなかった。
松希に会いたいって気持ちに…。