初彼=偽彼氏


 ――授業開始時間は30分からだから大丈夫、間に合うハズ―…。 そんなことを頭の中で考えて教室に向かう。


 ただこの時…、


『……ふっ…、気に入ったよ。姫季。――君を、絶対にオレの彼女(フリ)にしてあげる――…』 


 ……なんて神藤 宏樹が呟いて、ニッコリ笑っていることなんか知りもしないで―…あたしは呑気に教室に戻っていたんだ――



< 24 / 59 >

この作品をシェア

pagetop